新潮社2013/11刊
新潮45 2013//11
別冊特集「新潮75」
老人4千万人時代
どうする超高齢社会
藻谷浩介著
徹底解説
「年金・介護・医療」
危機脱出への処方箋
力作好論・1万3千字
藻谷さんが、とうとう書いた、政策の各論。それも、わが国高齢社会の納得
いく「解決策」
高齢者の貯金を消費に回す方法
です。私(すこや)も提唱している好齢ビジネスの、バックボーンになる現実
的な処方箋が示されています。
(前半)
わが国の医療の財政が、85歳以上の人口の劇的な増加に着目。
首都圏の自治体では厚生政策が皆無なの恐ろしさを指摘。
農山村では「
里山資本主義」による解決事例もあるが総人口の1割。
(処方箋1:年金を現役に循環させる)
年金の需給方法を現状の法体系内で旨く転換できます。
1)年金を若者の払込額に国庫支出で補填方式をやめます。
高齢者の貯金を取り崩して生活するようにし向けます。
2)取り崩した場合は全員を生活保護で救い、医療費も無料になります。
3)従来の年金補填方式は、老人が貯蓄にしてしまってます。自分が貯めた
金だからと溜め込む。社会に年金が回らないのです。
貯金取崩し式では社会に金が回します。しかし老人は救われ困らない。
「老人が溜め込む」から「現役のために使う」に発想転換をします。
(処方箋2:グループホーム式介護事業)
首都圏で85歳以上が30年後3.4倍化に対し介護士の増加はゼロ。
4)介護保険を使わず生活保護で対応するNPOのグループホーム。
5)元気な高齢者が介護資格無しで雇用され介護を担当。集合するので
見守りになり、サービス作業が効率的。
6)プライバシーが保障される快適な個室に共同の食事、診療付。
首都圏の空き家を改装し活用。家主には良い投資対象になします。
(処方箋3:一人当たりの医療費の低減)
独居高齢者が将来の健康に自律できす、重病化が進みます。
7)健康見守りを地位kで出来るように4)5)6)の集合生活へ、孤立マンショ
ン住まいから移れる体制。
8)手近に、自分の趣味と所得に合致した不快でない施設を設置します。
9)里山に住み替える、あるいは大都市でも田畑で野菜を作り売るなどで
コミュニケーションが周囲と取れて,医師の在宅診療が加わる仕組み。
(処方箋4:死に場所を病院外で)
首都圏の85歳以上80万人は病院で死ねるが、30年後の270万人で病院
を埋め尽くすわけにゆきません。
10)身近なグループホームで人が死に毎日葬式が行われる状況を実現。
11)輪廻転生の仏教思想に立ち帰る。(今の遺体写真を隠す社会でなく)
以上、とても現実的な提案です。
日本は世界でトップに「高齢者2倍増なのに経済成長を維持した」国です。
今後、激増する各国よりは高齢化率の上昇は減速します。この30年で我が
国が、「幸せに生きて大往生したい」という一人一人の思いを実現しようと
言うことに、官民の努力が行われれば「明るい高齢社会」が実現します。
うーーん、これでよいのではないでしょうか。そう思って藻谷論文読みました。
みんなで、この動き進めてゆきたいものです。